変形性膝関節症とは?わかりやすい進行期別の症状・治療・手術

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  • 変形性膝関節症って、なに?
  • これが、なりやすい人
  • どんな症状なの?
  • ひざからパキポキ音が鳴るのはナゼ?
  • 初期/末期の治療は?

などを分かりやすく説明していきます。

変形性膝関節症(KOA)とは?

変形性膝関節症(へんけいせいひざかんせつしょう・へんけいせいしつかんせつしょう)は、ひざの関節軟骨がすり減り、いわゆるクッションによる吸収がうまくいかなくなり痛みが起きるものです。

「若いときに膝に悪いことをした覚えはないのに中高年になって膝が痛み出した」という人のほとんどがこの病気です。

一方、
「毎日の長距離歩行」「1日30回を超える階段の上り下り」なども原因になるとも言われています。

40歳代からみられはじめ年齢が上がるにつれて頻度が増加していきます。

ひざの関節は一度変形してしまうと元には戻りません。

しかし、
早い段階であれば、保存療法や生活の工夫などによって悪化を防ぐことができます。
変形が進んでからではこうした効果が出にくく「手術しかない」ということになってしまうため早めの対処が必要です。

この病気でお悩みの方は全国で約2千5百万人と考えられ、これは「ひざ痛の原因」の9割以上を占めています。

次のような方が「なりやすい」と分かっています

  • 女性
  • 閉経後、女性ホルモンが少なくなると軟骨が減りやすくなるため。また、筋力も男性より弱いためヒザを支えきれず症状が出やすい。男性に比べ女性が全体の7割を占める。

  • 加齢
  • 膝への負担は、筋肉のおかげでが軽減されていたものが筋力低下により安定性が悪くなる。関節軟骨自体も、それまで吸収できていた負荷を受け止めきれなくなってしまう。

  • 肥満
  • 歩くと膝にかかる負担は体重の3倍、 階段では7倍にもなる。太って体重が1kg増加すれば、ひざにかかる重さは3kg~7kgの負担増に。
    欧州リウマチ学会では「変形性膝関節症で“肥満度”が高いほど手術(人工膝関節全置換術)となるリスクが高い」とされている。
    ⇒太ると膝が痛くなるって本当?

  • 脚の筋肉が落ちている
  • ひざは、太ももの筋肉(大腿四頭筋)などで支えられている。
    ももの筋力が落ちると、ひざの負担が増えて軟骨もすり減りやすくなる。

  • O脚(内反膝)の人
  • ひざの内側にばかり負荷がかかるので軟骨の減り方も偏って大きい。

  • スポーツでひざを駆使した、している
  • 若いころや、今現在の激しい運動で、軟骨のすり減りが加速されてしまうことがある。

  • 過去にひざをケガしたことがある
  • 過去にスポーツなどで膝への外傷(ケガ)経験者は、なりやすい。

特徴的な症状とは?

正確な進行度はレントゲン検査で調べますが、「自覚症状」での進行(初期か末期か)の目安は以下となります。

ご自分がどの段階かによって治療はかなり違ってきます。

軽度(初期)

  • 歩きはじめや立ち上がるときにひざが痛む
  • 起床時に“こわばり”を感じる
  • 無理をかけたあとに膝の裏側につっぱるような違和感

中等度(中期)

  • 階段の上り下り(特に下り)で痛む
  • ひざが完全に曲がらない(正座ができない)
  • ひざに水がたまる(熱を持つこともある)

重度(末期)

  • じっとしていても痛む(夜間にも痛む)
  • ひざの曲げ伸ばしが難しい
  • 歩く時にひざが横揺れしたりで歩行が困難
  • 関節が変形してO脚の人はその度合いが進む

早めに「自分がどの段階にあるのか?」正確な診断を受けて最善の治療を行うことが大切です。

患者様から「ひざから、パキパキ / ポキポキ / カックンって音がするんですけど?」と質問されることがありますが「音がするから変形性膝関節症だ」とは考えにくいです。
音がするのに痛くないときは「関節組織の引っかかる音」「関節内の気泡がつぶれた音」など諸説あります。(医学的には解明されていません)
ただし、「音と同時に痛みがある」場合は別の病気が考えられます。

初期/中期/末期それぞれの治療は?

軽度(初期)~ 中等度(中期)

まずは整形外科を受診し、関節の状態を正しく把握します。
整形外科は、家からなるべく近い所がおすすめです。
遠いと、結局通いきれなくなってしまうからです。痛む脚で長時間の移動は大変です。
ご参考に ⇒良い医者の見つけ方2つ

初期~中期であれば保存療法の効果は出やすいです。

まずは「生活の改善」「肥満の解消」「薬」などとともに、「関節や筋肉の柔軟性を保つ」ことが痛みをとるために重要なのでストレッチなども行います。
※「薬」は接骨院(整骨院)では出すことができませんので整形外科がおすすめです。

「痛みや腫れがひどい時」「水がたまっているとき」は運動してはいけません。

痛みがとれてきたら、「ひざを守りながらの運動」を行います。
「国際関節症学会ガイドライン」「日本整形外科学会関節症委員会」でも、有酸素運動(自転車こぎ等)、ひざ周りの筋力強化、水中ウォーキングなどは、変形性膝関節症に効果的とされています。

ご参考に ⇒ウォーキングで膝を痛めない4つの方法

ただし、
「運動後に痛みがひどくなった」「関節が腫れた」「水がたまった」というときは、症状がおさまるまで中止します。
こういった「柔軟な考え」が治すためのコツです。

重度(末期)

進行して重度になると、関節軟骨はすり減ってほとんどなくなります。
じっとして安静にしていても痛みがあり、夜も痛みで目が覚めるほどです。

3~6か月は保存療法を続けて関節の様子を見ますが、
それでも痛みが強く日常生活に支障をきたすようであれば手術を検討していきます。
どの進行段階でどの手術をするかという「国際的なガイドライン」は無く、担当の医師と患者様との話し合いによって手術に踏み切るようです。

手術はおもに3種類です

  1. 人工関節置換術(人工関節に置き換える手術)
  2. 高位脛骨骨切り術(骨を切って形を整える手術)
  3. 関節鏡視下手術(内視鏡を用いた手術)

「年齢」「関節の状態」「生活環境」などを考慮して決定します。

最後に

この病気はゆっくりと悪化していくため、病院に行かずにごまかしてしまい、適切な処置が遅れる傾向にあります。

そのままほうっておくと、

痛みのために歩かなくなる

筋力が落ち体重も増える

関節への負担が増える

さらに痛みが増し悪化

といった悪循環になってしまいます。

痛みが続くときや症状が繰り返す時は、早めに整形外科を受診して正確な診断をしてもらい最適な処置が大切となります。

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