あなたは登山の膝痛対策をご存じですか?下山のための膝トレーニング方法
登山時のひざ痛・違和感は、ほとんどが「下り」で起きています。
ここでは、
・痛みを予防する方法とは
・これが自宅でかんたんに出来る 「登山用のひざ強化法」
・覚えておきたい、山でひざが痛くなってしまった時の対処方法
などをご紹介していきます
下山時の膝痛を予防する方法
人間は、登りよりも「下り」で恐怖感を感じます
「滑るんじゃないか?」
「転落するんじゃないか?」
というような不安感が歩きをぎこちなくさせています。
その歩き方で何時間も歩けば、だれでも膝が痛くなってしまいます。
この 「ギクシャクした下り方」を予防するポイントをご紹介しておきます
体幹軸を意識して歩幅を小さく
腹筋に力をこめ、頭~腰~後ろ足に「軸」のイメージを持ちます。
歩幅は小さく、なるべく後ろ足に体重を残したまま、前足を静かに「置く」イメージです。
膝のクッションを使う
膝は突っ張らずに軽く曲げて、ショックアブソーバのように体重を吸収して歩きます。
平地に足を着く
山登りで平たんな道は少ないですが、なるべく平らな所に前足を置くように「意識」します。
これは、膝だけではなく足首を保護する意味もあります。
怪我を起こすリスクはなるべく減らしましょう。
また、
対処療法ではありますが「サポーター」を患者様に勧めたところ「効いた」「ラクだった」という感想もいただいています。
⇒失敗しない膝サポーターの選び方 | 知っておきたい装具購入のコツ
普段の生活でできる3つのトレーニング
山登りには、「持久力」と「筋力」が必要です。
持久力はウォーキングや水泳などで鍛えるのがオススメですが、ここでは「自宅でもできる膝にやさしい筋力トレ-ニング」をご紹介します。
1:太もも(大腿四頭筋)を鍛える
・高めのイスに「深く」座る
↓
・足先を「ゆっくりと」持ち上げながら、膝の上部分にできるだけ力を入れて伸ばす。
↓
・そのまま5秒維持。
↓
・上げた時と同じスピードで「ゆっくり」下ろす
(ゆっくりがポイントですよ)
これを10~20回くりかえし、1日2~3回行います。
やがて慣れてきたらもう少し回数を増やしても良いですね。
2:ハーフスクワット(お尻~もも~ふくらはぎを鍛える)
腰を下まで下ろすスクワットは膝に負担がかかります
おすすめは「ハーフスクワット」です
・脚を肩幅にひろげ、正座するようにゆっくり腰を落としていく
↓
・90度くらいまで曲げたら(痛みのあるときは「痛みを感じる直前」まで)
その後、ゆっくり膝を伸ばす
これも「ゆっくり」行なってください。
ゆっくりの動作の方が効果があります。
これを10回くりかえす(余裕のある人は数を増やしてください)
3:ふくらはぎを鍛える
「階段」や「低い台」などにつま先で立ち、カベや手すりにつかまりながら
両方のかかとをゆっくりと上げ下げします(しつこいですが「ゆっくり」がポイントです)
それでも登山で膝が痛くなってしまったら
違和感や軽い痛みなら自力で下山もできるでしょうが、激痛で歩けない場合は救護を呼ぶしかありません。
なんとか歩けそうなら、まずは冷やしましょう。
コールドスプレーがあれば良いのですが、無ければ、冷たい水にひたしたバンダナなどで冷やすだけでも気分的に違います。
幅の広い包帯などで固定して「鎮痛剤」を飲めばかなりラクになるはずですので、ひざに不安のある方は「コールドスプレー・包帯・テーピング・痛み止め・ストック」などは荷物リストに入れておきたいものです。
ひざを「一時的に」冷やし、テーピング・包帯を巻いておきます。
もちろん「痛み止め」があれば飲みます。
万が一、膝をぶつけたり 転倒した場合は「骨折」の可能性もあります。
※歩くことが出来ても骨折している時があります
負傷後、
「みるみる腫れてくる」「内出血してくる」という場合は「骨折」の可能性が高いです。
⇒これが筋肉痛とほかの怪我の見分け方 | 肉離れや靭帯損傷との違いとは
⇒膝を強打したら痛みや腫れが | 骨折と打撲の違いはココだった
やはり一番安全なのは、休息・安静・山小屋へ泊まる事です。