ひざの構造・解剖図
膝関節は「立ち上がる」「座る」「歩く」
という動きに対応するため複雑なつくりになっていて、
そのたびに負荷がかかるところです。
「体重を支えながら動く」
という大変な役割もあるため、
「ケガ」「障害」「痛み」なども多く発生します。
膝痛や違和感でひざがうまく使えなくなると
いままで当たり前に行なってきた日常動作ができなくなり、
その結果、
日常生活がガラリと変わってしまい、
行動範囲も制限されてしまいます。
そうならないために、
また、
その状態を改善するために、
まずは、
ひざの構造を正しく知っておきましょう。
3つの骨
ひざの関節は3つの骨からなりたっています。
大腿骨(だいたいこつ):太ももの骨
脛骨(けいこつ):すねの骨
膝蓋骨(しつがいこつ):お皿
関節軟骨(かんせつなんこつ)
「太ももの骨」と「すねの骨」
の接触面は「関節軟骨」でおおわれています。
「ひざにかかる衝撃」や「負担」をへらすクッションの役目、
関節の動きをなめらかにする働きがあり、
厚さは「3~4ミリ」ほどで、硬めのスポンジのような構造です。
軟骨の成分は、
- 水分
- コラーゲン
- コンドロイチン
- グルコサミン
- ヒアルロン酸
などで構成されています。
長年使っていると、
「すり減ったり」「亀裂が入ったり」で
ひざの衝撃を吸収できなくなってきます。
半月板(はんげつばん)
「太ももの骨」と「すねの骨」の関節面のすきまにある、
「半月板」という三日月の形をした、もうひとつの「クッション材」です。
内側、外側に1つずつあります。
繊維状の軟骨で、
「コンドロチン」
「ヒアルロン酸」
などが主な成分です。
関節軟骨と同じで
年をとるにしたがい「変性、摩耗、亀裂」により、
クッションの効果が減ってきます。
靭帯(じんたい)
「太ももの骨」と「すねの骨」をつなぐ4本のひものような繊維組織です。
ひざ関節の前後左右の揺れをおさえています。
■左右の揺れをおさえる2本
・内側側副靭帯(ないそくそくふくじんたい)
・外側側副靭帯(がいそくそくふくじんたい)
■前後の揺れをおさえる2本
・前十字靭帯(ぜんじゅうじじんたい)
・後十字靭帯(こうじゅうじじんたい)
スポーツにより靭帯を痛める方が多いです。
関節包(かんせつほう)
ひざの関節全体を包んでいる袋です。
ヒアルロン酸を多くふくむ関節液がつくられ、
膝の滑らかな動きをたすけています。