膝蓋靭帯炎が再発しやすい2つの理由 | ジャンパー膝・膝蓋腱炎の治療
「膝蓋靭帯炎(しつがいじんたいえん」は
「ジャンパー膝」「膝蓋腱炎(しつがいけんえん)」とも言われ
バスケットボール、サッカー、バレーボール、バトミントンなどによく見られます
症状はコレ
■ 膝蓋骨(ひざのお皿)の上下に痛みが出る
■ ジャンプやスクワットでも痛みが誘発される
■ お皿の下端を押すと痛い・腫れている
なぜ起きるのか?
激しいスポーツなどで「ジャンプ」「キック」「急なストップ動作」などを繰り返すことで
太ももの前の筋肉(大腿四頭筋)に負担がかかり
ひざのお皿(膝蓋骨)の上下付着部に炎症が起き痛みが出ます
一般的に、お皿の「下」に痛みが出る方が多いです
再発しやすい理由
ジャンパー膝や膝蓋靭帯炎は「再発しやすい」「治らない」などとよく言われます
「治らない」というのはウソですが、「再発」は本当です
理由1:”初期の診断”が難しい
とくに「初期の段階」では、レントゲンでも異常が見られない事が多く
MRI検査でも、わずかな膝蓋腱の断裂は診断が難しいのです
そのため、治りきらないうちに、またスポーツをはじめる事で
再発を繰り返してしまいます
理由2:痛みが”動きはじめのみ”だから
やはり「初期の段階」では、
「動き始めに痛い」だけで、あとはなんとか痛みを我慢して
プレーできてしまいます
そのため、まとまった休みがとれずに無理を重ねて慢性化してしまうのです
石灰化・部分断裂が見られる
整形外科などでレントゲン検査をすると
お皿の下の部分 に「石灰化」と言って
白い影が見られます(悪性のものではありません)
MRI検査では、部分損傷が見られますが、
いづれも「初期の段階」ではハッキリと写りませんので
正確な診断が困難です
自宅でできる治療とは
まずは病院で「正確な診断」が不可欠です
それを踏まえたうえで「自分でできる治療方法」を解説していきます
■アイシングマッサージ
やったばかりはアイシングが効果的です
押して痛い部分にアイシングを10~15分行い
その後、軽くマッサージをします
マッサージのコツは「さする」ように行う事です
「押したりもんだり」はやりすぎにつながります
■まとまった休みを
この「膝蓋靭帯炎」「ジャンパー膝」は完治までに
ある 程度の「時間」が必要です
上でも述べましたが、まとまった休みを取ることが必要です
中途半端な回復では、再発を繰り返します
そのスポーツを辞める、あるいは膝に負担のかからないスポーツに転向するという方法もありますが
それは現実的ではありませんし、そうなりたいくない方がほとんどです
ですからなおさら、「思い切って休みをとる」事をすすめています
その方が結果的に選手寿命が延びるのです
これからも長く続けたいのであれば、ぜひ一度、休みを取ってヒザを休ませてください
■温め・ストレッチ
痛みがなくなったら、「温め」と「ストレッチ」を始めます
できればお風呂に入って、15分ほと下半身浴で全身を温めたいです
無理なら膝まわりのみ、よ く温め、血流を促進させ、柔軟性を上げます
温めた状態で、もも~膝の前の部分を伸ばします
無理に行わずに、張った感じまで伸ばしたら20秒保持
ゆるめて、また20秒保持の繰り返しです
■サポーター
ときに、「完治してはいないがやらざるを得ない」という事もあるでしょう
そういう場合は、専用のサポーターなどを装着して、炎症を悪化させないように
気をつけながらプレーするしかありません
しかし、あまりそれを繰り返すと
慢性化して”手術”と言う事になってしまいますので
なるべく早期に完治させるべきです
手術するべきか?
まとまった安静期間を取っても回復しない場合、
または、慢性化で再発を繰り返すときは、やはり「手術」も検討されます
しかし、担当医とよく話し合って納得の上で行ってください
事前に必ず説明があるはずですが、手術には必ず「リスク」がつきまといます
手術後の本格的な復帰までは、「半年」くらいがメドですが
これも個人差があります